荷物が少ない小さな引越しプランと引越し業者の選び方

荷物が少量の小さな引越しに適した引越しプランや、引越し業者を探そうとすると、「引越し料金1万5千円~、最安値○○千円~」など、かなり安く引越しできる情報を見付けることもあると思います。

各社で荷物量が少ない方に適した格安プランをいくつか打ち出していますが、引越し日時の指定ができなかったり、手配したトラック(または専用BOX)に入る荷物量を事前に確認する必要があったりと、いくつか注意点もあります。

通常の引越しプランと比べて、どこが違うのか、どんな特徴があるのかなどに注目しましょう。

どこの引越し業者も、単身者向けの引越しプランが豊富に用意されていますが、実際にどんなプランがよいのかと迷う方もいるのではないでしょうか。

それぞれのプランの特徴や、引越し業者の選び方などをまとめてみましたので、参考にして頂けたらと思います。

小さな引越しのプラン

  • ①専用BOXに荷物を積む引越しプラン
  • ②一つのトラックに荷物を積み合わせる引越しプラン
  • ③時間指定なしの引越しプラン(フリー便や午後便)
  • ④トラックを貸し切る引越しプラン

①と②は、ほとんど同じ内容になりますが、引越し業者によって専用BOX(カゴ台車)が用意されていないこともありますので、ここでは分類してあります。

①専用BOXに荷物を積む引越しプラン

引越し業者の単身プランに多く見受けられるもので、カゴ台車に積み切れる荷物を載せて引越しする方法があります。

各引越し業者によって名称は異なりますが、一般的には「単身パック」として広く知られています。

  • 規定の荷物量・荷物サイズが定められている
  • 1BOX単位の料金形態
  • 同一方向に運ぶ荷物と一緒に運ぶので割安

カゴ台車に荷物を載せての引越しプランは、規定の荷物量・荷物サイズが定められていますので、載せられる範囲の荷物量を運ぶことが前提での契約になります。

1BOX単位の料金ですので、カゴ台車に載らない荷物は、台車を追加しての対応になるか、トラックを貸し切る通常の引越しプランに変更することもあります。

カゴ台車を利用しての引越しは、同一方向へ運ぶ荷物と一緒に運んだり、トラックの空き時間に引越ししますので、トラックを貸し切る通常の引越しよりも割安です。

  • 荷物の搬出日と搬入日が別日になることが多い
  • 荷物の搬出・搬入の正確な時間指定ができない
  • 引越し当日、カゴ台車に荷物が積み切らないと自分で運ぶ

カゴ台車を利用する引越しの注意点は、荷物の運び出しと運び入れが別日になったり、引越し開始時間の指定や、荷物運び入れの時間指定ができないことがある点です。

荷物の搬入時間は、地域によっては時間帯が選べることもありますが、特に3月4月の繁忙期は、正確な時間指定にはあまり期待しないほうがよいです。

簡単に言うと、宅急便感覚で荷物を運ぶプランということですので、引越し業者のタイミングにできるだけ合わせることが必要になります。

その他の注意点としては、引越し当日、手配したカゴ台車に荷物が載り切らない場合は、引越し業者が運んでくれないが、追加料金を支払っての対応になる点です。

荷物量が少なければ、電話のみの見積りで契約しがちですよね。電話のみの見積りは、荷物量や荷物サイズは自己申告となります。

申告時の内容と荷物量や荷物サイズが異なる場合は、引越し当日に運べないなどのトラブルになりますので、運び出す荷物が少なかったとしても、訪問見積りをお願いしたほうが安心だと思います。

②一つのトラックに荷物を積み合わせる引越しプラン

荷物が少量の引越しの場合は、トラック1台を貸し切るのではなく、同一方向に運ぶ荷物を積み合わせて引越しすることで、料金が格安になります。

荷物を積み合わせて運ぶプランを一般的には混載便と呼び、長距離引越しの際に主に利用されます。

  • 同一方向に運ぶ荷物と一緒に運ぶので割安
  • 荷物の搬出日と搬入日が別日になることが多い
  • 荷物の搬出・搬入の正確な時間指定ができない
  • 荷物の紛失がないように運び入れと運び出し時にトラックを確認

ポイントや注意点は、ほとんど①と同じですが、専用BOXに荷物を入れない混載便は、荷物の紛失に気をつけなければなりません。

荷物の運び出しと運び入れの際に、きちんとトラックの中身を確認していれば、荷物の紛失はないとは思いますが、特に長距離引越しの場合は、気をつける必要がありそうです。

長距離引越しの混載便は、引越し元から引越し先へ行く途中で、大きなトラックに荷物を積み替える作業が入ることが多いです。この荷物積み替え時に、荷物の破損や紛失があるのは少なくないと聞きます。

混載便のメリットだけでなく、注意点を含めて各社の対応を確認しておくとよいでしょう。

③時間指定なしの引越しプラン(フリー便や午後便)

引越し開始時間を引越し業者に任せることで、引越し料金は格安になります。(午後便・フリー便で引越しを安くする

時間指定なしの引越しプランは、各社で名称は異なりますが、フリー便や午後便などと一般的には言われています。

  • 午前からの引越しより午後からの引越しのほうが料金が安い
  • 引越し開始時間の正確な時間指定ができない

一般的に、引越し開始時間を午前指定する人が多いので、午後からの引越しは安くなります。

荷物量が多い場合は、引越し作業にかかる時間が長いです。時間がかかる引越しを午後便やフリー便にすると、引越し完了時間がかなり遅くなってしまうので適しません。

一方で荷物量が少ない場合は、そこまで引越し作業に時間がかからないので、午後からの引越しでも支障ないことがあります。

引越し開始時間に融通が利いて、運び出す荷物が少なくて引越し先がそこまで遠くないのでしたら、時間指定なしの引越しはお得だと思います。

引越し開始時間の正確な時間は、引越し当日でないと分からないのが注意点ではありますが、時間に融通が利く方は、時間指定なしの引越しを検討してみてもよいでしょう。

④トラックを貸し切る引越しプラン

①~③は、荷物量が少ない方向けの節約プランですが、時間に融通が利かない方は、通常の引越しプランを考えます。

  • 自分の都合に合わせて引越しできる
  • 荷物量に合わせたトラックを手配する
  • ①~③の引越しプランと比べると割高

①~③までの引越しプランは、引越し業者の都合に合わせて引越ししますので、引越し料金が割安になります。

一方でこの通常の引越しプランは、自分の都合に合わせて引越ししますので、①~③に比べると引越し料金が高くなります。

通常の引越しプランを利用する場合で安く引越ししたいのなら、休日より平日に引越ししたり、運び出す荷物量を少なくして、手配されるトラックのサイズが小さくなるような工夫をするとよいでしょう。

引越し料金は、引越しする時期やトラックの大きさで変わります。時期によって料金差がありますが、引越し業者が用意している小さ目のトラックで引越しすれば、3~4万円で収まる可能性があります。(オプション料金は別途かかります。)

引越し業者の選び方

上に書いた①の引越しプランを用意しているのは、大手引越し業者に多いです。日通やヤマト、サカイなどで対応しています。(サカイは対応エリアが限られています。)

②の引越しプランに対応している引越し業者は、ある程度規模の大きな引越し業者です。

③と④の引越しプランに対応している引越し業者は、大手業者から地域密着型業者まで幅広く対応しています。

一般的な引越し業者の見解というと、「大手引越し業者 = 質の高いサービス内容で割高」、「地域密着引越し業者 = 業者によってサービスの質に差があるけれど割安」という感じで捉えている方が多いのではないでしょうか。

このことから、新築物件への引越しは、安心して任せられる大手業者にお願いする傾向が強く、荷物量が少ない簡単な引越しは、格安な地域密着業者にお願いするという傾向があると思います。

大手引越し業者も、地域密着型引越し業者も、単身者向けの小さな引越しに対応していますし、大手引越し業者の中でも、荷物量が少ない方向けの引越しプランが充実している業者は多く存在します。

大手業者と地域密着型業者とで迷ったら、どちらにも見積りをお願いしてみるとよいでしょう。

赤帽はどうなの?

赤帽は引越し業者ではありませんが、引越しサービスを手掛ける運送業者です。軽トラックで引越しを請け負うことから、単身者向けの小さな引越しに利用されることが多いです。

それぞれが独立した個人事業主で運送業を営んでいますので、赤帽によって引越し作業の質に差がありますが、低価格な引越し料金でコストパフォーマンスがよいことに定評があります。

引越し業者の多くは、作業員が最低でも2人からの対応になりますので、荷物の運び出しに、依頼者は、基本的には手伝う必要はありません。

対して赤帽は、ドライバー兼作業員ですので、作業員が実質1人で対応することになります。重量のある家電や家具の運び出しは、依頼者自身も手伝う可能性があることを覚えておきましょう。

赤帽は安くて手頃だからと安易にお願いするのではなく、まずは見積りだけでも取ってみて、引越し専門業者と比較して検討するとよいと思います。

料金だけで引越し業者を決めるのではなく、「荷物が少ないからどこの引越し業者でもいいや」と軽視するのでもなく、信頼できる引越し業者にお願いすることで満足できる引越しになりますよ。

信頼できる引越し業者を見定めるためにも、複数の引越し業者から見積りを取って比較しながら業者を決めましょう。

このページの先頭へこのページの先頭へ