引越し時に必要になる家具・家電の購入費用と処分費用

賃貸住宅に引越しする場合も、物件を購入する場合も、家賃や頭金などの初期費用のことは考えているけれど、家具や家電を買い替える費用のことは、あまり深く考えない方もいるのではないでしょうか。

新しい家に引越しするとなると、家具や家電を新調する方は多いです。特に、住宅購入の場合は、理想の家に釣り合うようにと、家具や家電を一式買い替える傾向にあります。

住宅金融支援機構が行った調査によると、住宅取得した1世帯当たりの家具・家電などの平均購入費は、新築一戸建てに引越しした場合で201万円にまで及ぶようです。

引越し時には、家具や家電の購入費用の他にも、家具や家電の処分費用も頭に入れておかなければなりません。

引越しの初期費用の予算の中に、しっかり組み込んでおきましょう。

家具や家電の費用目安

品目 費用目安
冷蔵庫 17.6万円
洗濯機(全自動洗濯乾燥機) 22.0万円
掃除機 3.1万円
テレビ 16.0万円
炊飯器 3.0万円
電子レンジ 8.5万円
エアコン 18.6万円
カーテン(1袋) 4.2千円
照明器具 1.4万円
ベッド 6.7万円
カーペット(1枚) 1.6万円
布団 9.7千円
布団カバー 1.6千円
食堂セット 8.5万円
食器棚 8.2万円

※統計局 平成29年3月 東京都区部小売物価統計調査を参考

家族数や自分の好みなどによって、購入する家具や家電の価格はバラつきがあるとは思いますが、大体の価格は上記を参考にしてみて下さい。

洗濯機や冷蔵庫といった大型家電にかかる費用が高いのはもちろん、複数必要になるエアコンやカーテン、照明器具などにかかる費用も高額になります。

一世帯あたりの家具・家電平均購入額を見てみましょう。

一世帯あたりの家具・家電平均購入額

住宅取得に伴う、一世帯あたりの家具・家電平均購入額を載せておきます。

※一世帯あたり約3人での指数を示しています。

品目 平均購入額
洗濯機 20.3万円
冷蔵庫 39.8万円
テレビ 43.2万円
エアコン 87.9万円
カーテン 64.1万円
パソコン 16.5万円
食器洗い機 16.5万円
屋外物置 15.3万円
学習机 6.3万円
電話機 3.7万円
ユニット家具 14.5万円
食堂セット 29.0万円
応接セット 36.5万円

※住宅金融支援機構 住宅取得に係る消費実態調査

家具や家電の種類によっては、複数購入する世帯もありますよね。

例えばエアコンは、一世帯あたり2~4台購入する場合があります。複数台購入するとなると、80万円以上かかることも多いです。

また、カーテンも、窓が多ければその分必要になりますので、1セット約4千円だとしても、全部の窓に使うカーテンの費用を合わせるとかなりの金額になることが予想されます。

住宅取得を機に家具や家電を一式買い替えるとなると、賃貸住宅に住んでいた時とは違って、部屋が大きくなって庭が出来たりと、住居環境が大きく変わります。

住居環境が変われば、必要になる家具や家電も合わせて買い替える世帯が多いので、1世帯あたりの家具・家電購入額は約150万円はかかることが予想されます。

日用品や雑貨の費用目安

品目 費用目安
フライパン 1,700円
2,000円
タオル 370円
370円
茶碗 600円
台所用洗剤 270円
洗濯用洗剤 280円
柔軟剤 540円

※統計局 平成29年3月 東京都区部小売物価統計調査を参考

引越し時の初期費用として大きい支出を占めるのは、家具や家電ですが、生活する上で欠かせない日用品や雑貨の費用も引越し予算に入れておくとよいです。

上記例の他にも、調理器具費用やサニタリー用品にかかる費用も頭に入れておきましょう。

エアコン移設と買替えの費用目安

引越しの際のエアコン取り外し・取り付けは、電気工事業者にお願いすることになります。

エアコンを買い替えるのでしたら、購入する電器店に取り外し・取り付けをお願いし、単に移設だけでしたら、引越し業者にお願いするのが一般的です。

エアコンを買い替える場合は、使っていたエアコンの廃棄費用(リサイクル費用)もかかります。エアコンは、家電リサイクル製品に指定されているものですので、粗大ごみなどの一般ごみに出すことはできません。

エアコンを移設する場合にかかる費用

エアコンの取り外し費用 約8,000円~
エアコンの取り付け費用 約1万2,000円~
エアコン取り付け追加工事費用
エアコンクリーニング費用 1万円~3万円

エアコン移設時の取り外しと取り付け合わせての費用は、2万円程度ですが、配管の延長や買い替えが必要になると追加料金がかかります。

また、エアコン移設の際には、エアコンクリーニングを業者から勧められます。簡易クリーニングでしたら1万円~、分解クリーニングは3万~と、クリーニングの種類によって費用は異なります。

エアコンを購入してから年数が経っていない場合は、移設を考えてもよいですが、エアコンは年々省エネになっていますので、新規で購入したほうがお得になることもあります。

エアコンを購入する場合にかかる費用

エアコン購入費用の内訳 費用目安
旧エアコンの取り外し費用 エアコン購入費に含まれる
新規エアコンの購入費
新規エアコンの取り付け費用 エアコン購入費に含まれる
エアコンの取り付け追加工事費用
リサイクル料金(収集運搬料含む) 約2,500円

新規でエアコンを購入するとなると、色々な特典が付いてきます。

代表的な特典は、旧エアコンの取り外し費用無料や、新規エアコンの標準取り付け費用無料などです。他にも、配管カバーが無料だったり、コンセント交換・電圧変換工事代が無料などの特典が付いてきます。

通常は、配管カバーや電圧変換が必要になると、追加料金として費用に加算されますが、エアコンを購入するとなると、一般的な標準工事はもちろん、ある程度の追加工事費までが特典として付きます。

エアコンを廃棄する際のリサイクル料金はかかりますが、エアコンを移設するか新規で購入するかで迷ったら、特典分の料金を考えて検討するとよいです。

家具の処分費用

大型家具の処分費用は、主に粗大ごみに出す料金です。不用品回収業者に処分をお願いする場合は、運搬料金もかかります。

ここでは、市区町村の定める収集方法で出した、粗大ごみの料金をまとめております。

粗大ごみの料金

粗大ごみ処理手数料の例として、東京都世田谷区の収集・持込料金を載せておきます。

品目 収集料金 持込料金
ベッド 1,000円 500円
タンス 300~1,800円 200~900円
ラック 300~1,800円 200~900円
食器棚 300~1,800円 200~900円
ウレタンソファー(二人用) 700円 300円
テーブル 300円~1,000円 200~500円
座椅子(一人用) 300円 200円
電子レンジ 700円 300円
ガスコンロ 300円 200円

※市区町村によって粗大ごみ処理手数料は異なります。
※市区町村によって粗大ごみの種類は異なります。

粗大ごみは、市区町村役場等で事前の申し込みが必要です。一般的には、粗大ごみ処理券を発行してもらい、処分品に貼り付けて出します。

収集場所は、自宅前や集合玄関前、ごみ置き場など、それぞれで指定場所が決められています。

自宅前やごみ集積所に出して収集してもらう料金と、粗大ごみ指定場所に持ち込んで収集してもらう場合とで料金が異なります。収集料金より持込料金のほうが安く処理してもらえます。

家電の処分費用

家電リサイクル品目に指定されている、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機を処分する場合は、「リサイクル料金」と、「収集・運搬料金」を、製品を使用した人が支払うと法律で定められています。

処分場所は、製品を購入したお店、または製品を買い替えるお店で処分してもらいますが、引越し業者にリサイクル家電を処分してもらえることもあります。

私がアートに冷蔵庫の処分をお願いした際は、リサイクル料金と収集運搬料金合わせて7,700円支払いました。(アートで引越しした体験談

各品目別のリサイクル料金例を以下に載せておきます。

品目 リサイクル料金
エアコン 972円~
テレビ ブラウン管(15型以下) 1,836円~
ブラウン管(16型以上) 2,916円~
液晶・プラズマ(15型以下) 1,836円~
液晶・プラズマ(16型以上) 2,916円~
冷蔵庫・冷凍庫 170L以下 3,672円~
171L以上 4,644円~
洗濯機・衣類乾燥機 2,484円~

※平成28年4月1日現在
※経済産業省 家電4品目の「正しい処分」

リサイクル料金の他にかかる収集・運搬料金は、各小売業者や引越し業者が設定しています。

例として、ヤマダ電機とビッグカメラの収集運搬料金を以下に載せておきます。

品目 家電量販店 収集運搬料金
エアコン ヤマダ電機 1,080円(税込)
ビッグカメラ 1,500円(税抜)
テレビ

ヤマダ電機

15型以下 1,836円、2,376円(税込)※1

16型以上 2,916円、3,456円(税込)※1

15型以下 540円(税込)※2

16型以上 540円(税込)※2

ビッグカメラ 1,500円(税抜)
冷蔵庫・冷凍庫 ヤマダ電機 1,080円(税込)
ビッグカメラ 1,500円(税抜)
洗濯機・衣類乾燥機 ヤマダ電機 1,080円(税込)
ビッグカメラ 1,500円(税抜)

※1 ブラウン管テレビ
※2 液晶・プラズマ式テレビ

これらリサイクル料金と、各業者が定める収集運搬料金を合わせた料金を、リサイクル家電を処分する際に支払います。

家電リサイクル製品の詳しい処分方法は、家電製品の処分方法の記事を参考にしてみて下さい。

家具や家電は買い取ってもらえることもある

家具や家電は、リサイクルショップなどで買い取ってもらえることがありますし、買い替えの際に買い取ってもらえることもあります。(家具の買い替え時には引き取ってもらえることがあります。)

また、引越し業者の中には、不用品買取サービスを行っていることがあります。サカイやハート、ヤマトが、不用品買取サービスを提供している主な業者です。

買い取り対象製品がどうかは、買い取り先によって色々と条件がありますが、使用年数が浅い場合は、買い取ってもらえる可能性があります。

引越し時の家具・家電購入費は高くつきますので、少しでも節約して、その分他の引越し代に充てるなどを考えたいですね。

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