訪問見積りをお願いして引越し料金を安くする
引越しを安くする方法は、相見積りをしたり午後からの引越しにするなど、いくつか方法がありますが、訪問見積りをすることで、融通の利いたサービスが受けられたり、引越し料金が安くなることがあります。
家族引越しの場合は、そもそも電話のみの見積りに対応していない引越し業者もあり、訪問見積りが必須になることがあります。
単身引越しなどで荷物量が少ない場合は、電話のみの見積りでも対応してくれますが、ある程度荷物量があり、大きな家財の運び出しをお願いする場合は、訪問見積りをお願いしたほうがよいでしょう。
訪問見積りのメリットは、引越し料金が安くなり、融通の利いたサービスが受けられるだけではありません。引越し当日のトラブルを防ぐためにも一役買っていますよ。
見積額が引越し当日に支払う料金になる
引越し料金は、見積り後に引越し内容に変更がない限りは、見積り料金が引越し当日に支払う料金になります。
引越し料金 = 見積り料金ということになりますので、引越し業者から見積りを取る段階で、いかに最安値を打ち出せるかどうかが大切になります。
見積り料金は、業者側の言い値のところがあります。ライバル業者があるかないかや、引越し日の混み具合いなど、依頼者から色々な情報を聞いて最終見積額を提示します。
訪問見積りで引越し料金が安くなる理由
訪問見積りのメリットは、正確な荷物量を業者側に見てもらった上で見積り料金を提示してもらえることです。
電話のみの見積りですと、荷物がトラックに入り切らないことを防ぐために、大きめのトラックが手配されることがあり、引越し料金が高くなりがちです。
訪問見積りをお願いすれば、正確な荷物量を業者側が判断できますので、荷物量に合わせたトラックが手配されて妥当な見積り料金が提示されます。
融通の利いたサービスが受けられることもある
訪問見積りは、営業担当者と直接顔を合わせてやり取りしますので、色々な交渉がしやすいメリットもあります。
例えば、処分で迷っている家財の運搬に関しては、「持って行かないなら○○円サービスしますよ」といったように、その場で出た疑問に対するサービスを受けられることがあります。
普段はサービスにならないものを、サービスしてくれることがあるのは、訪問見積りのメリットです。
直接話をする中で、詳しいサービス内容や業者側の強みなどが分かるのもメリットの一つです。
訪問見積りは最低2社に依頼する
少しでも引越し料金を安くしたいのなら、相見積りが必須です。
訪問見積りをたくさん受けるのは大変なので、最低2社、できれば3社にお願いするとよいでしょう。
引越し料金の相場を知るためにも、相見積りが必要ですし、最安値の業者を探すためにも相見積りが必要です。
どこの引越し業者も、相見積りだと分かると、ライバル他社を念頭においた見積額を提示してくれます。
引越し料金がほぼ同額で迷った場合は、営業担当者の対応や補償内容、サービス内容など総合的に判断するとよいです。
特に、荷物の補償に関しては、人によって重要度が異なると思います。特別大事にしている荷物なら、自分で持って行きたい気持ちが山々だとは思いますが、自分で運べないのなら業者に頼むしかありません。
見積書や営業担当者の話を聞いて、万が一の対応についても詳しく話を聞くとよいでしょう。
訪問見積りで引越しトラブルを防ぐ
訪問見積りのメリットは、引越し料金が安くなり、融通の利いたサービスが受けられるだけではありません。
引越し当日のトラブルを回避するという重要な役割を担っています。
- その場で見積書が発行されるのでじっくり確認できる
- 営業担当者が荷物量や建物状況を確認してくれる
- 疑問点があればその場で直接聞ける
- 荷造り方法や引越しのアドバイスが詳しく聞ける
引越しトラブルは、見積り内容を書面化しなかった場合や、電話見積りで依頼した場合などに多くあります。
見積り内容を書面化しない時というのは、電話で見積りを取って契約した場合にあります。
引越しの契約は、口約束のみでも成立しますので、電話で引越しの契約を取ることが可能ではありますが、見積書が手元にないことで、後々言った言わないなどのトラブルになることが懸念されています。
訪問見積りをお願いすれば、その場で見積書が発行されますので、引越し内容が書面化され、依頼者がじっくり目を通すことができます。
また、訪問見積りをすることで疑問点に気付くこともあります。例えば、冷蔵庫が玄関から入らない場合にどのように対処してもらえるか、運び出したい家財は分解できるかどうかなどです。
電話見積りで正確な情報を申告できればよいですが、実際に話をしないとわからないことも多いです。
電話のみの見積りはトラブルになりやすい
電話見積りですと、建物状況や荷物量が正確に判断できないため、トラックに荷物が載り切らない、トラックが横付けできないなどのトラブルが起こる可能性があります。
国民生活センターに寄せられた相談事例の中に、電話見積りで起こったトラブルが紹介されていました。
電話で引越しの見積りを依頼。家族の人数とタンスの大きさや数を聞かれたので伝えたところ、「2tトラック2台とダンボール箱30個で納まる」と言われて、その事業者と契約した。
見積書や契約書は一切渡されていない。ダンボールが届いたので荷造りを始めたところ、30個では足りず自分でさらに調達してから荷物を詰めた。
当日やって来たトラックにはダンボール箱20個しか載らなかったため、仕方なく仕事が休みの日に自分の車で2往復して荷物を運んだが、それでもまだ残っている。自分で運んだ分のガソリン代や高速代等の実費を負担してほしい。
電話で見積りをお願いした際に、業者側が判断した荷物量と実際の荷物量に差があり、手配されたトラックに荷物が積み切れなかったトラブルです。
業者側の見積りミスですが、依頼者側の負担はかなり大きいものになっています。
電話のみの見積りですと、引越し当日に荷物が積み切れないトラブルが多々あります。トラブルを防ぐためにも、訪問見積りをお願いして営業担当者に直接荷物量を確認してもらうことが大切です。
引越しすることになり、予算を決めてネットで数社から見積りを取ったところ、ある業者から「自宅前に2t車を横付け作業できる」と電話連絡があり、作業に便利だと思って契約しました。
ところが当日、家の前の道に車は横付けできず。運搬作業料約2万円を追加請求されました。
自宅前にトラックが横付けできない場合は、小さいトラックを再度手配して複数回に渡って荷物運搬をするか、横付けできる場所から、作業員数を増やして荷物を運搬するかなどで対応してもらうことになります。
どちらの場合にも、作業員数の増員や所要時間の関係で追加費用が請求されることがあります。
訪問見積りを依頼すれば、建物状況は営業担当者が確認できますので、トラックが自宅前に進入できないなどのトラブルを防ぐことができます。
訪問見積りに抵抗がある場合
女性の一人暮らしなどで訪問見積りに抵抗がある方もいるでしょう。
荷物量が少ない一人暮らしの方は、電話のみの見積りでもよいとは思いますが、正確な情報を引越し業者に伝えることが必要になります。
運び出す荷物の申告はもちろん、家財のサイズを正確に伝えます。大きい家財を運び出す場合は、見積りをお願いする前に、メジャーでサイズを測っておくとよいです。
また、電話見積りで契約をしたとしても、見積書を書面化してもらうとトラブルになりにくいです。見積書を郵送で送ってもらったり、メールで見積り内容を送ってもらいます。
ある程度荷物量がある場合や、大きな家具等の運び出しを業者にお願いする場合は、訪問見積りを取ることをおすすめします。
訪問見積りですので、実際に家の中に入って荷物を確認します。見られたくないものは、目につかない場所に入れておいたり、女性一人での対応が不安な場合は、家族などに付き添ってもらうとよいと思います。
訪問見積りの注意点
- 同日に複数社の訪問見積りを受ける場合は、時間配分に気をつける
- うまい話には乗らないよう冷静な判断が必要
- 時には割り切って断ることも必要
訪問見積りを同日に複数社行う場合は、見積りする段階で、他にも後から見積りをお願いしていることを伝えておくとよいでしょう。
訪問見積りの所要時間は、平均して1社30分程度ですが、見積り内容によっては、見積り時間が長くかかります。
引越し業者の中には、「今契約してもらえればここまで値下げできます。明日は値引きができないかもしれません」などど、即決を迫れることもありますが、1社目で即決するのはおすすめできません。
その場ではお得に感じても、後々他に条件がよい引越し業者が現れる可能性がありますし、相見積りをして気がつく比較ポイントもあります。
契約を強引に進める引越し業者は実際に存在しますが、自分のための引越しなんだからと割り切り、時には断ることも必要だと思います。