急な引越しでやることと手続き・引越しまでに準備すること
急な転勤などですぐに引越しが必要な方もいるでしょう。
引越しまで時間がない方は、引越し業者が有料で提供している、小物類の荷造りサービスをうまく利用するなどして、色々とある引越し準備に優先順位を決めて進めていくとよいと思います。
できるだけ節約したい方は、自分で荷造りをしたり、不用品は、買い取ってもらったり自治体で定める方法で処分するなどがありますが、限られた時間の中では、できることから始めるしかありません。
時間がなく焦りがあると、今、何をすべきかが見落としがちになりますので、優先順位をよく考えて引越しの準備をしましょう。
「急な引越し」でも、「余裕のある引越し」でも、基本的にやるべきことは同じです。
ただ、引越しまで時間がないと、やるべきことの優先順位を間違えた時に、間に合わなかったり、余計に費用がかかってしまうことがあります。焦らずに一つ一つ準備を進めていきましょう。
引越しが決まったらすぐにやること
- 今住んでいる貸主へ契約解除の連絡
- 学校関連の手続き
- 新居状況の確認
- 引越し業者を決める
- 粗大ごみ・不用品の処分
- 生活ごみの処分
- 固定電話・パソコンの引越し手続き
今住んでいる貸主へ契約解除の連絡
賃貸住宅に住んでいる方は、住んでいる部屋の契約解除の申し入れが必要になります。
契約内容を確認すると、解約予告期間が定められていると思います。本来であれば、解約の申し入れは、一カ月前など、解約予告期間に行わなければなりません。
しかし、解約予告期間を過ぎている場合でも、即時に解約の申し入れをすることができます。その場合は、違約金(賃料1カ月分など)を支払わなければならないとしていることが多いです。
急な引越しですと、解約予告期間を過ぎていることもあるとは思いますので、まずは貸主に連絡してみて下さい。
学校関連の手続き
公立小中学校に通われているお子さんがいる場合は、転出される学校で、「在学証明書」と「教科用図書給与証明書」を発行してもらいます。
「在学証明書」と「教科用図書給与証明書」がないと、転入手続きができませんので、早めに担任の先生に連絡しましょう。
高校や私立中学校に転入の場合は、試験がある場合もあります。希望校への相談は早めにしましょう。
新居状況の確認
引越し先の新居状況は、できるだけ細かく確認しておくと安心です。主な確認事項を以下にまとめてみました。
- ガスの種類
- 電気の周波数
- カーテンサイズの確認
- 道路幅、玄関などのサイズを確認
引越し先では、「都市ガス」と「プロパンガス」とで、ガスの種類が変わることがあります。ガスの種類が変わると、旧居で使用していたガスコンロが使えませんので、事前にチェックしておきましょう。
電気の周波数は、西日本と東日本とで変わります。周波数が変わると、家電製品が使えない場合もありますので、引越し先で周波数が変わる可能性がある場合は確認しておきましょう。
引越し当日に確実に準備しておくものとして、カーテンがあります。カーテンサイズを早めに確認して、できれば引越し前には、取り付けられているとよいと思います。
また、新居近くの道路幅や、トラックを横付けできる場所も忘れずに確認しましょう。
引越し当日にトラックが停められない、進入できないといったトラブルにならないためにも、引越し業者が必要な情報を事前に調べておくとよいです。
その際に、玄関のサイズや、搬入口の大きさも分かる範囲で調べておきましょう。タンスなどの大きな家財は、玄関口から入らないことも多く、吊り上げ作業が必要になることもあります。
引越し業者を決める
引越し業者は、引越し前日であっても条件に合えばお願いできますが、できるだけ早めに予約を入れておくことでトラブルなく引越しを迎えられます。
特に、3月中旬から4月頭までの繁忙期は、直前の予約が難しいこともありますので、早めの行動が必要です。
また、時間がないと、電話のみの見積りで引越し業者を選んでしまいがちですが、時間がない時ほど、冷静になって契約を結びましょう。
引越し業者選びは、複数の引越し業者に訪問見積りをお願いして直接業者と話し合うのが一番です。最低でも2社から見積りを取って、引越し内容を比較して業者を決めるとよいです。
私も、引越し2日前に急な引越しを依頼したことがありますが、複数社を比較して安くてよい業者にお願いできました。(急な引越し依頼の引越し体験談)
引越しの契約は、口約束のみでも成立してしまいますので、後で言った言わないのトラブルが起こらないように、見積り内容を書面化してもらって、疑問点が残らないようにすることが大切です。
粗大ごみ・不用品の処分
引越しでは、大量に不用品が出ます。
粗大ごみや不用品は、お金を払えば、引越し業者や不用品回収業者に処分をお願いできますが、節約するためには、自治体が定めるルールに従って処分する姿勢が必要です。
例えば、自分で粗大ごみにベッドを出せば1,000円~2,000円で回収してもらえますが、不用品回収業者に処分をお願いすれば、トラックの費用が重なって1万円程度になることもあります。
粗大ごみの処分は、事前の予約が必要になることが大半ですので、地域で定める処分方法を早めに確認しましょう。家電製品も、処分方法が複雑ですので、早めの確認が必要です。
生活ごみの処分
引越しでは、不用品と併せて、ごみも大量に出ます。
生活ごみに関しては、引越し業者が運べないものですので、自分で責任を持って分別・処分をします。
特に、捨て方が分かりにくいごみは、電池やライター、スプレー缶があると思います。スプレー缶やカセットボンベは、中身が残ったままごみに出すと引火の原因になりますので、処分方法に特別気をつけなければいけません。
一度に集積所へ出せるごみ袋の個数が決まっている市区町村もありますので、計画立ててごみの処分を心掛けましょう。
固定電話・パソコンの引越し手続き
固定電話やパソコンを繋いでいる家庭は、移設作業が必要になります。
NTT機器の返却手続きや、引越し先の住居状況によっては、回線を導入する工事が必要になります。
引越しが混み合う時期は、特に工事の予約が取りにくくなりますので、早めに電気通信事業者に連絡しましょう。
引越しまでにやること
- 転出届の手続き(他市区町村へ引っ越す方)
- 課税(非課税)証明書の交付
- 電気・水道・ガスの引越し手続き
- 郵便局転送サービスの利用手続き
- 荷造り
- 近隣住民への挨拶
- 引越し最終準備を確認
転出届の手続き(他市区町村へ引っ越す方)
引越し先が他市区町村の場合は、引越しまでに管轄の市区町村役場等で転出届を提出する必要があります。
転出届を提出すると、「転出証明書」が交付されます。転出証明書は、引越し先の転入手続きの際に必要になりますので、失くさないように保管しておきます。
転出届は、郵送でも提出できますが、必ず書面で行わなればなりません。
引越し先が同一市区町村の場合は、引越し後14日以内に転居手続きが必要になります。
課税(非課税)証明書の交付
児童手当や児童扶養手当などの行政サービスの手続きや、保育園入所の手続きでは課税証明書が必要になります。
課税証明書は、前年の住民税を収めた自治体で発行してもらいますので、引越し元の市区町村役場で発行してもらうことになると思います。
夫婦とも収入があり、配偶者控除を受けていない場合は、2人分の課税証明書が必要になることもありますので、早めに調べて発行してもらいましょう。
電気・水道・ガスの引越し手続き
電気や水道、ガスなどのライフラインの引越し手続きは、引越し2~3日前までには済ませておきましょう。
各手続き管轄の会社へ連絡して手続きします。電気や水道の引越し手続きは、基本的には電話で済ますが、ガスは立ち会い作業が必要になります。
ガスの立ち会い作業は、開栓時に必要になりますが、引越し元の建物状況によっては、閉栓時にも立ち会う必要があります。
郵便局転送サービスの利用手続き
郵便局の転送サービスは、旧住所に届く郵便物を、新住所へ一年間無料で転送してくれるサービスです。
郵便局内に転居届は用意されていますが、不動産屋からもらうこともありますし、パソコンやスマホからでも転居届を出せます。
住居変更し忘れているものがあっても、郵便局の転送サービスを利用していれば、一年間は新住所へ転送してくれる便利なサービスですので、手続きしておきましょう。
銀行やクレジットカードの住所変更は、転送サービスを利用していれば、引越し後でも不都合ないものですが、個人情報が載っている重要書類ですので、忘れずに住所変更しましょう。
荷造り
荷造りは、引越し業者との契約内容に従って進めていきます。
ダンボールなどの梱包資材が契約内容に含まれている場合は、引越し業者から資材を受け取ってから荷造りをし、梱包資材が含まれていない引越しプランを依頼したのであれば、自分で荷造り資材を用意して荷物をまとめます。
荷造りに時間が取れない方は、引越し業者が提供している小物類荷造りサービスを利用するもの一つですが、その分の費用がかかります。
小物類の荷造りをお願いする引越しおまかせプランには、小物類全般の荷造りをお願いするのか、引越し前日まで使うキッチン用品だけの荷造りをお願いするのかなどで料金は変わりますので、予算に合わせてうまく利用してもよいと思います。
近隣住民への挨拶
引越しまで時間がない中で、ご近所さんへの挨拶は、ついつい後回しにしがちですが、引越し当日までには、旧居と新居のご近所さんに「引越し当日は、お騒がせしてしまうかもしれません」等の挨拶をしておくことをおすすめします。
引越し先では、引越しが終わってから挨拶に伺う方も多いのですが、できれば、引越し作業が始まる前の引越し当日までには挨拶できると親切だと思います。
遅くても、引越し後一週間以内には挨拶に伺いましょう。
引越し最終準備を確認
- 石油ストーブの灯油を空にする
- 貴重品などの手回り品をまとめておく
- 冷蔵庫の電源を抜く
- ドラム式洗濯機を移転する場合はボルトを用意
引越し業者は、灯油が入った石油ストーブや、現金などの貴重品は運べません。
石油ストーブを引越し業者に運んでもらう場合は、空焚きをしたりポリタンクに移すなどして、灯油を空にしておきましょう。(ポリタンクは基本的に依頼者が運びます。)
貴重品は、手回り品として、自分自身で管理します。
冷蔵庫の電源は、引越し前日には抜いておいて、冷凍庫周辺に溶けた霜を拭いておきます。引越し直前に電源を抜くと、運搬中に水が垂れてくることがありますので忘れずに準備しましょう。
冷蔵庫は、引越し先に設置後すぐに電源を入れるのではなく、1~3時間後に入れて下さい。(製造年式が古いものは、5~6時間後に電源を入れて下さい。)
ドラム式洗濯機を運ぶ場合は、輸送用固定ボルトが必要になります。洗濯機を設置した際に、ボルトとスパナが保管してあるはずなので、忘れずに準備しておきます。
ボルトがないと、ドラム式洗濯機を運ぶことができませんので、ボルトが見当たらない場合は、予め電器店等で購入する必要があります。
ここでまとめたこと以外にも、人によって手続きや準備が色々と必要になることがあるので、まずは引越し業者を決めて、アドバイスをもらいながら引越しを進めていくと良いわよね。
そうだね。分からないことがあれば、後回しにしないで引越し業者や役所にすぐ聞くことが大切だよね。
引越しなんて何度も経験することじゃないから、分からないことがあるのは当然! 聞くことに躊躇しないで、引越し後に何かしらの不備が出ないためにも、今やる行動を考えて地道に準備することが大切だと思いますよ。