小さい子供がいる家庭での引越しのタイミングや手続き
子供を連れての引越しは、ただでさえやるべきことが多いのに、特に子供に手がかかるうちは、準備もままならなくて大変ですよね。
環境が変わることは、子供にとって少なからずストレスを感じることですが、引越し準備が思うように進まないと、親御さんにとってもストレスになります。イライラしている親御さんの気持ちを察し、ますます子供の気持ちも不安定になることがあるでしょう。
私は、子供が2歳の時に引越しした経験があります。私の周りでも、生後3カ月の子供を連れて引越しした方や、1歳の子供を連れて引越しした方がいます。
引越しは、結婚後、子供が産まれて住宅環境を変えるタイミングで決断する世帯が多いので、子供が小さいうちに引越しする人は案外多いです。
子供に手がかかるうちは、引越し準備が大変ですが、新生活が楽しいものになるように、一つ一つ準備を進めておきましょう。
子供と一緒に引越しするタイミング
- 産後間もなく引越しする
- 幼稚園や保育園に通っている時に引越しする
- 小学校入学少し前に引越しする
- 小学校に通っている時に引越しする
産後間もなく引越しする
家を購入するタイミングで、妊娠する方も珍しくありません。
家の購入は、時期をずらすことが難しいので、妊娠中に家を作り始めて、出産後に家が完成し、産後間もない時期に引越しするという流れになると思います。
産後は、体力面の心配がありますし、精神的にもナーバスになりやすい時期ですので、できれば、産後半年以上経ってから引越しするのがよいと思いますが、そんなことも言っていられないのが現状でしょう。
産後間もない時期の引越しは、赤ちゃんよりも、お母さんの体力面や精神面のほうが心配だと思います。お母さんが何もかもを一人で背負い込まないで、周囲に助けを求めることが大切です。
幼稚園や保育園に通っている時に引越しする
幼稚園や保育園にお子さんが通っている時に引越しする場合は、環境の変化によって子供が感じる影響を、親御さんが分かってあげることが大切です。
子供のタイプによって違いますが、お友達や先生が変わることによって不安を感じる子が多いと思います。
特に、自分の気持ちを言葉でうまく伝えられない年齢のお子さんは、「泣く・だだをこねる・夜泣きをする」などで自分の気持ちを伝えます。お子さんの気持ちをよく聞いて、受け止めてあげましょう。
新しい幼稚園や保育園に慣れるまでは、お迎えの時間を早くしてあげたり、先生に日常生活の様子を詳しく聞くなどして、子供の気持ちになって不安を取り除いてあげることが大切です。
小学校入学少し前に引越しする
小学校入学少し前に引越しが決まると、今通っている幼稚園や保育園を転園させるか、引越ししても、今まで通り通い続けてから卒業をさせるかで迷われる親御さんも多いと思います。
引越ししても、今まで通っていた園に通い続けられるのであれば、馴染みのある園で卒業させてもよいとは思いますが、条件によっては厳しいこともあります。
また、兄弟で園に通われている場合は、上のお子さんはそのまま通い続けて、下のお子さんは引越し先の園に通わせるなど、兄弟で別々の園に通わせる選択肢もあります。
小学校入学前ともなれば、お子さんの意思もあるでしょうから、選択の余地があるのなら、お子さんに聞いてみてもよいと思います。
小学校に通っている時に引越しする
小学校に通われているお子さんがいる場合は、転校を避けるためにも、今通っている学校の学区内で家を探す世帯が多いと思います。
一般的には、通学できる学校は、学区の範囲が定めてあり、一校に限定されることが多いですが、地域によっては、複数の学校から選べる場合もあります。
学区外へ引越しする場合は、転校手続きが必要になります。転出される学校で、「在学証明書」と「教科用図書給与証明書」の発行を受けて、引越し先の市区町村役場に提出します。
小さいお子さんがいる場合の手続き
小さいお子さんがいる場合の引越し手続きとして、主に行政から支給される手当の手続きがあります。
※転出(市区町村外への引越し)に該当する事柄をまとめております。
- 児童手当支給の手続き
- 子ども医療費助成制度の手続き
- 予防接種や定期健診の予診票申請手続き
児童手当支給の手続き
児童手当は、出生届や転入届といった戸籍上の手続きだけでは支給されません。
児童手当を請求するためには、引越し元の市区町村役場で児童手当支給受給事由消滅届を提出して、引越し先の市区町村役場で児童手当を受給する申請が必要になります。
申請手続きの際に、引越し元で発行してもらう所得証明書が必要になりますので、引越しする前に、引越し元で証明書を発行してもらいましょう。
子ども医療費助成制度の手続き
子ども医療費の助成を受けるには、受給資格の登録が必要です。申請時に必要な持ち物を事前に確認の上、引越し先の市区町村役場で手続きしましょう。
医療証を取り扱っている医療機関を受診する際に、健康保険証と医療証を提示すると、健康保険が適用される医療費の自己負担額を支払わずに受診できます。
予防接種や定期健診の予診票申請手続き
予防接種や定期健診の予診票は、転出前に交付された予診票は使えませんので、引越し先で発行してもらいます。
地域によっては、転入手続き後に保健所から予診票が郵送で送られてきますが、言わないと発行してもらえないこともありますので、転入手続きの際にでも話を聞くとよいでしょう。
特に、予防接種はスケジュールが決まっていますので、引越し後に慌てないためにも、予診票について早めに確認しておくとよいと思います。
小さいお子さんと一緒の引越しで確認すること
- 引越し先の医療機関や薬局
- 引越し当日に時間を潰せる場所
- 防寒・防暑の対策
- 普段から頻繁に使うものをまとめておく
- 引越し前後の食事について
引越し先の医療機関や薬局
子どもは、突然熱が出たりケガをしますので、引越し先の医療機関を調べておくと安心です。
診療日や診療時間を始め、救急や休日の受診の際はどこにかかればよいのかなどを事前に確認しておきましょう。
厚生労働省が公表している医療情報ネットは、各都道府県の医療情報を閲覧できます。
引越し当日に時間を潰せる場所
引越し当日は、作業員の出入りが多いので、お子さんが小さい場合は、身内の方などに預けるか、お母さんと一緒にどこかに行って時間を潰していたほうがよいと思います。
引越し作業の傍らで子供を見つつ、お母さんも手伝う場合は、子供を見てもらえる方に手伝いに来てもらって、お母さんがお子さんから離れても大丈夫な空間を作ることが大切です。
引越し中は、荷物の降ろし忘れのないように確認作業がありますし、引越し料金の支払いもあります。
お子さんをあやしながら引越し料金の支払いをすると、「お釣りを貰ったかどうか忘れた・・・さっきお金出さなかったっけ・・・」など、色々と確認不足になり兼ねません。
その他にも、貴重品の管理やお子さんの身の安全を守るなど、お母さんの仕事は沢山ありますので、どなたかに手伝ってもらえるかどうか確認してみて下さい。
防寒・防暑の対策
引越し時期が寒かったり暑い時期は、体調管理のためにも、防寒・防暑対策をしておくとよいです。
引越し前日にエアコンを取り外す場合もあるでしょうし、石油ストーブの引越し準備で、引越し前日からストーブが使えないこともあります。
引越し当日は、作業員の出入りが多いため、部屋の温度調整はできないと考えておいたほうがよいです。
防寒対策には、毛布やひざかけなどが役立ちます。夏場は、水分補給をこまめに取って、体調を崩さないように気をつけましょう。
普段から頻繁に使うものをまとめておく
小さいお子さんがいる場合は、普段持ち歩く荷物も多いですよね。
引越し荷物に紛れて、すぐに使いたいものが見付からないといったアクシデントを防ぐためにも、引越し当日まで使うものや引越してからもすぐ使うものは、一目で何か分かるように荷造りしておくことが大切です。
<赤ちゃんグッズの主な準備品>
- おむつ
- おしりふき
- ごみ袋
- 哺乳瓶
- 粉ミルク
- 離乳食
- おやつ
- ガーゼやタオル
- 授乳ケープ
- 母乳パッド
- 着替え
これらは、普段持ち歩く必需品だと思います。大きめのバックに入れて準備しておきましょう。何かと便利なごみ袋は多めに持っているとよいと思います。
母乳パッドは、地域によっては、ドラックストアに中々売っていないこともありますので、事前に用意しておくと安心です。
<すぐに出せるようにしたい日用品>
- ハンドソープ
- 手拭きタオル
- トイレットペーパー
- はさみ
- 大きめのごみ袋
- 掃除グッズ
- 体温計
赤ちゃんのオムツを替える際に、手が汚れることは多いですよね。引越し先ですぐに手を洗えるように、ハンドソープやタオルはすぐに出せるようにしておくとよいと思います。
体温計は、どこにいったか分からないと地味に困るものです。引越し荷物に紛れて失くさないようにしましょう。
これらすぐに出せるようにしたい日用品は、段ボールに目印をつけてまとめておくとよいと思います。
引越し前後の食事について
冷蔵庫の引越し準備で、引越し前日には、冷蔵庫を空にして電源を切らなければなりません。
冷蔵庫の中身は、引越し当日までにできるだけ消費して、残りはクーラーボックスに入れて引越しを迎えるのが理想です。
自分1人だけの引越しでしたら、数日分のご飯くらいは適当に済ませることができますが、お子さんがいるとなると、できるだけ手料理を作りたいところですよね。
引越し当日まで、普段通り食事を作られる方もいますが、引越し当日の荷造りが大変になります。
私も、以前引越し当日まで普段通り食事を作って食器を洗って・・・としていたら、準備がバタバタになり、キッチンの水切りかごに食器を入れたまま段ボールに入れて運んだら、下に溜まった水を捨てるのを忘れて運んでいる途中に水び出しになりました。
引越し当日まで何かしら食事を作る方は、引越し当日の食器洗いの手間を省くためにも、使い捨ての紙皿やコップを使うとよいと思います。