家族引越しが安くなる方法と各社引越しサービスを比較
家族で引越しする際は、単身の方1人で引越しするのと比べて引越し料金が高くなりやすいです。
引越し料金は、用意されるトラックの大きさや作業員数などで決まるのですが、引越し人数が多い家族引越しの場合は、荷物量が多くなりがちなので、用意されるトラックがそれなりに大きいものになり費用がかかります。
運び出す荷物が多ければ作業員の人数が多くなるので、その分の費用もかかります。加えて、エアコンの脱着などの有料のオプションサービスを利用するかどうかによっても料金は変わります。
引越し料金を抑える方法は、運び出す荷物をできるだけ少なくするなどが挙げられますが、引越し人数が多かったり小さいお子さんがいる家庭では難しいこともありますよね。
このページでは、引越し料金が高くなりがちな家族引越しを安くする方法と、料金だけではない付加サービスが充実している業者別の引越し内容を紹介したいと思います。
1.家族引越しを安くする方法
- 複数社の見積もりを比較する
- 土日祝日や3月中旬から4月頭に引越しすることは避ける
- 引越し日や引越し開始時間を業者側に決めてもらう
複数社の見積もりを比較する
家族引越しに限ったことではありませんが、引越し料金を安くするには、複数の引越し業者から見積もりを取って料金やサービス内容を比較することが必要不可欠になります。複数の業者から見積もりを取ることを相見積もりと言い、相見積もりを取ることによって引越し料金の相場が分かります。
家族引越しは単価が高いので、相見積もりをすると各社で予約を取ってもらおうと競争が激しくなる可能性がありますが、その分値下げしてくれる業者が多くなり、最安値の業者を見付けることができます。
各業者のHPを確認して良さそうな業者を自分で探しても良いですし、不動産屋や知り合いの紹介で業者を見付けても良いでしょう。
最近では、引越し業者の一括見積りサービスを利用する人も増えていて、簡単に希望に合った複数の引越し業者から見積もりを取ることができます。見積もり時の電話対応を始め、料金やサービス内容をよく確認して業者選定すると安くて良い業者が見付かります。
土日祝日や3月中旬から4月頭に引越しすることは避ける
引越し料金は、引越しが混み合う時期に高くなります。
一年で最も引越しが混み合う時期は、3月中旬から4月頭ですので、この時期の引越しを避けることで安く引越しできます。他にも、引越し料金が割高になるのは日曜日や祝日で、仕事や学校が休みの土曜日も引越し料金が高くなりやすいです。
閑散期や平日に引越しできれば安く引越しできる可能性が高いですが、各社でトラックの保有数や予約数が違うので、同じ時期に引越しをお願いしたとしても業者によって料金は変わります。
混み合う時期でも、融通を効かせてくれる業者もあるので、いくつかの業者に見積もりをお願いしましょう。
繁忙期にあまりにも安い業者は、悪徳業者の可能性もあるのでよく調べてから依頼することが大切です。
引越し日や引越し開始時間を業者側に決めてもらう
「引越しする時期は大体分かっているけれど、絶対この日・この時間に引越ししたいという訳ではない」など、ある程度引越し日や時間に幅を持たせることができる方は、引越し希望日や引越し開始時間を業者側に任せることで、大幅に料金が下がる可能性があります。
引越しが混み合う時期にしか引越しできない方でも、業者側の都合に合わせて引越しできれば安く引越しできる確率は高くなります。
注意点として、引越し開始時間を業者側に任せる場合は、午後からの引越しになるので引越し完了時間が遅くなる点です。場合によっては、自分が思ったより遅くから引越しが開始されることもあります。
家族引越しの場合は、運び出す荷物量が多く引越しにかかる時間も長いので、そこまで遅いスタートになることはないと思いますが、事前に業者と話し合って疑問点をなくしておきましょう。
2.家族引越し向けの引越しプランが充実している業者
家族引越しにとって嬉しい引越しプランとは、段ボールなどの梱包資材の充実度や、各社で用意している独自のサービス内容によって決まるものだと思います。
引越し人数が多ければ段ボールなどの梱包資材が豊富にもらえるとありがたいですし、引越し後の段ボール引き取りサービスが利用できれば手間が省けて嬉しいですよね。
また、業者によっては、新居で作業する前に新しい靴下に履き替えるなど真心あるサービスを提供しているところもあります。
以下で紹介している業者は、家族引越しに嬉しいサービス内容が充実している業者です。
ここで紹介している業者以外にも、自分に合ったサービスを提供してくれる業者はあるとは思いますが、知名度のある業者を主にまとめました。
①ヤマトホームコンビニエンス
ヤマトの家族向け引越しプランは、シンプルに「引越らくらくタイムリーコース」1つだけです。基本料金には、小物類の荷造り・荷解きの料金が含まれていないので、小物類の荷造りなどをお願いしたい場合は有料オプションでの対応になります。
以下にヤマトの家族向け引越しプランの主な特徴をまとめました。
- 引越しで使う荷造り用資材は際限なくもらえる
- 不用品を買い取ってもらえる(引取対象の種類や状態によっては売れないものもある)
- TVと洗濯機は作業員が設置してくれる
- 分割配送ができる
- 引越し後に使用済み資材(段ボールなど)を無料で引き取ってもらえる
荷造りで使う段ボールなどの梱包資材は際限なくもらえるので、追加で段ボールやガムテープなどの梱包資材をもらっても追加料金は発生しません。
ヤマトで用意されている梱包資材は充実しています。段ボールはもちろん、布団袋、ハンガーBOXなどのヤマトオリジナルの専用資材を際限なく使えるので、荷物が多くなりがちな家族に人気があります。
分割配送は、一度で全ての荷物を運ぶのではなく、先に新居へすぐ使う荷物を送り、後日残りの荷物を運びたい方に適したサービスです。荷解きの煩わしさを軽減できるなどのメリットがあります。
②アート引越センター
アートの家族向け引越しプランは3つあり、小物類の荷造り・荷解きを自分でやる基本コースと、小物類の荷解きはお願いして荷解きは自分でやるハーフコース、全ての荷造りを業者にお願いするフルコースから選べます。
以下にアートの家族向け引越しプランの主な特徴をまとめました。
- 食器の荷造り用エコ楽ボックスを無料で貸してくれる(地域によっては1日運行の引越しのみの対応)
- 引越し時の諸手続きをアートが代行してくれるワンストップサービスを利用できる
- 引越し作業員が動かした家財の簡単な拭き掃除をしてくれる
- 新居で作業する際に作業員が新しい靴下に履き替えてくれる
- 作業員が近所へ挨拶品を配ってくれる
- 引越し後1年以内であれば、家具移動を1回に限り無料でお願いできる
- 引越し後3カ月以内であれば使用済みダンボールを無料で引き取ってもらえる
アートで用意されている荷造り用梱包資材は、アートオリジナルの引越資材(段ボールなど)と反復資材のエコ楽ボックス(食器ケースなど)があります。
アートオリジナルの引越資材を使うのか反復資材のエコ楽ボックスを使うのかは利用条件によって変わるかもしれないので、直接営業所に問い合わせて確認してみましょう。
新居で作業する前に作業員が靴下を履き替えたり、近所へ挨拶品を配ってくれるなどの細かい心遣いをしてくれるのはアートならではです。
資材内容は、ハンガーBOXや布団袋、ベッドマットカバー、シューズケースなどが用意されています。
ワンストップサービスは、電力会社の停止・使用開始手続きや郵便転送手続き、書籍やCDをブックオフに無料査定する申し込み手続きなどを、アートが代行してやってくれるサービスです。
③サカイ引越センター
サカイの主な家族向け引越しプランは5つあり、サービス内容が細かく違います。小物類の荷造り・荷解きを自分でやる節約コースを始め、全ての荷造り・荷解きをお願いした上で新居の掃除まで任せられるらくらくコースプレミアムまであるので、沢山あるコースから予算やサービス内容に合わせたものを選べます。
以下にサカイの家族向け引越しプランの主な特徴をまとめました。
- 段ボールは最高で50枚もらえる(使用車両によって数量が異なる)
- 引越し当日にシューズケースとハンガーBOXを貸してくれる
- 不用品を買い取ってもらえる(引取対象の種類や状態によっては売れないものもある)
- トラックを貸し切る場合の引越しではトラックの扉を封印するタグをつけてくれる
- 引越し作業終了後に掃除や家具移動などの簡単な作業を10分間サービスでやってくれる(安心保証パック加入者に限る)
荷造りに必要な梱包資材は用意されていますが、引越し後の段ボールの引き取りは有料での対応になります。
引越し荷物をトラックに積み込み後、トラックの扉をタグで封印するのはサカイならではのサービスです。荷物の紛失を防ぎ、プライバシーが保護されて安心感が出ます。
サカイは、業界最大手だけあって家財の梱包技術や建物の養生技術の質が高く、安心して引越しを任せることができます。
④アリさんマークの引越社
アリさんマークの家族向け引越しプランは4つあり、小物類の荷造り・荷解きを自分でやる経済パック、小物類の荷造りはお願いして荷解きは自分でやるアリさんパック、全ての荷造り・荷解きお願いするアリさんフルパック、全ての荷造り・荷解きお願いした上で家具(食器棚など)の中身まで元通りにしてくれるアリさんスペシャルフルパックから選べます。
以下にアリさんマークの家族向け引越しプランの主な特徴をまとめました。
- 段ボールは最高で50枚もらえる
- 引越し当日にハンガーBOXとベッドマットカバーを貸してくれる
- 引越し作業終了後に掃除や家具移動などの簡単な作業を10分間サービスでやってくれる
- 家電リサイクル券を注文できる
アリさんマークで用意している荷造り用梱包資材は、段ボールを始め、布団袋、ベッドマットカバー、ハンガーBOXなどがあります。
家電リサイクル券は、通常は郵便局で注文することになるのですが、アリさんで引越しを契約すればアリさんでも注文できるようです。(2016年 11月現在)
処分する家財に家電リサイクル品(エアコン・TV・冷蔵庫・洗濯機)がある場合は、家電リサイクル法に基づいた方法で処分しなければなりません。
通常は、購入したお店もしくは買い替えするお店に引き取ってもらうことになりますが、遠方に引越した場合などで近くに購入したお店がない場合などは、家電リサイクル券を注文して自治体の定める指定引取場所に持ち込むことになります。
私自身アリさんマークの引越社に引越しをお願いしたことがありますが、料金はもちろんサービス内容もとても満足できました。(アリさんマークの引越社での引越し体験談)
⑤日本通運
日通の家族向け引越しプランは3つあり、小物類の荷造り・荷解きを自分でやるセルフプラン、小物類の荷造りはお願いして荷解きは自分でやるハーフプラン、全ての荷造り・荷解きをお願いするフルプランから選べます。
以下に日通の家族向け引越しプランの主な特徴をまとめました。
- 食器トランク、シューズボックス、ハンガーケースの反復資材をレンタルできる(近距離引越し限定)
- 引越し後3カ月以内であれば使用済みダンボールを無料で引き取ってもらえる
日本通運で用意している荷造り用梱包資材は、反復資材のえころじこんぽを主張しています。反復資材ではない通常の段ボールなどの資材も用意されているとは思うので、見積り時にでも営業担当者に話を聞いてみると良いでしょう。
日通は、海外の引越しや事務所の引越しなど規模の大きい引越しを多く手掛けているので、引越しの作業内容や作業員レベルが高いと言われています。
⑥ハート引越センター
ハートの家族向け引越しプランは4つあり、小物類の荷造り・荷解きを自分でやるスタンダードプラン、小物類の荷造りはお願いして荷解きは自分でやるエコノミープラン、全ての荷造り・荷解きをお願いした上で新居の掃除まで任せられるエクセレントプランから選べます。
以下にハートの家族向け引越しプランの主な特徴をまとめました。
- ダンボールは最高で50枚もらえる
- 不用品を無料で引き取ってもらえる(商品の状態によっては有料での引取になることもある)
- 本やDVDなどを買い取ってもらえる(商品の種類や状態によっては売れないものもある)
不用品の買取をしている業者は、サカイやヤマトがありますが、ハートでは不用品を無料で引き取るサービスを用意しています。(本やDVDは買取サービスをしています。)
引取対象の種類や状態などによっては、買い取りや引き取りをしてもらえない場合もありますが、口コミでは、他の業者では引き取ってもらえなかった不用品をハートに引き取ってもらえたなどがあり、不用品引取サービスが決め手でハートにお願いする方も多いようです。
⑦ハトのマークの引越センター
ハトのマークの引越センターの家族向け引越しプランは3つあり、荷造り用資材の準備から小物類の荷造り・荷解きを自分でやる節約プラン、荷造り用資材は業者に用意してもらって小物類の荷造り・荷解きを自分でやる標準プラン、全ての荷造り・荷解きをお願いする楽々プランから選べます。
以下にハトのマークの引越センターの家族向け引越しプランの主な特徴をまとめました。
- 節約プランではダンボールなどの梱包資材がついていない分リーズナブルになる
- 引越し後に使用済み段ボールを無料で引き取ってもらえる(一部引取ができない地域がある
※ハトのマークの引越センターは、全国に展開していますが、地域で組合が違うこともあり、サービス内容が事業所によって異なることがあります。
通常は、どこの引越し業者も家族向けの引越しプランに段ボールなどの梱包資材がついていますが、ハトのマークの引越センターでは梱包資材がついていないプランが用意されています。梱包資材は自分で用意する分、安く引越ししたい方におすすめなプランです。
2016年度のオリコンランキングでは、ハトのマークの引越センターが総合満足度1位を取得し、実力をつけている引越し業者です。
⑧アップル引越センター
<対応地域 : 関東圏・大阪に拠点を置く>
アップル引越センターの基本となる引越しプランは、小物類の荷造り・荷解きを自分でやるプランですが、小物類の荷造りなどをお願いしたい場合は有料オプションでの対応になります。
以下にアップル引越センターの家族向け引越しプランの主な特徴をまとめました。
- 段ボールは契約条件に合わせた枚数をもらえる
- ハンガーボックス・布団袋をレンタルできる
- 盗聴器無料調査サービスをお願いできる
- 洗濯機や照明器具の取り外し・取り付けをお願いできる
- 引越し作業員が動かした家財の簡単な拭き掃除をしてくれる
- 大型家具の解体・組立てをサービスでしてくれる(一部有料になるものもある)
- 不用品買取・引取をしてもらえる(引取対象によって有料・無料・買取で対応が異なる)
- 引越し後に使用済み段ボールを無料で引き取ってもらえる
アップル引越センターで用意している引越しサービスは色々あります。
養生(建物の保護)については、契約条件・物件条件によって対応が違うようです。有料での対応になる場合もありますし、簡易養生ではサービスとなることもあります。
⑨ダック引越センター
<対応地域 : 関東・甲信越・関西・中国・四国に拠点を置く>
ダック引越しセンターの家族向け引越しプランは、小物類の荷造り・荷解きを自分でやるファミリープラン、小物類の荷造りはお願いして荷解きは自分でやるまるごとハーフプラン、小物類の荷造り・荷解き全てお願いするまるごとプラン、小物類の荷造り・荷解きはもちろん、各種手続きや新居のレイアウトまでお願いできるスーパーデラックスプランがあります。
以下にダック引越センターの家族向け引越しプランの主な特徴をまとめました。
- 段ボールは契約条件に合わせた枚数をもらえる
- 引越し作業員が動かした家財の簡単な拭き掃除をしてくれる
- 新居で作業する際に作業員が新しい靴下に履き替えてくれる
- 引越し作業終了後に掃除や家具移動などの簡単な作業を10分間サービスでやってくれる
- 引越し後に使用済み段ボールを無料で引き取ってもらえる(一部引取ができない地域がある)
アート引越センターの傘下であるダック引越センターは、アートの引越しサービスと同じような心遣いあるサービスが特徴的ですが、細かい引越し内容はダッグ引越センターならではのものがあります。
3.引越し業者の規模による引越し内容の違い
引越し業者は、大きく分けて大手引越し業者と地域密着引越し業者(中小引越し業者)に分かれます。
上記2では、家族引越しに適している業者をまとめましたが、①~⑤までの業者が引越し業界では大手と言われています。
大手以外の業者は、全て地域密着業者かというとそうでもなく、地域密着引越し業者の中でも、全国に営業所があるなど大手に近い業者もあります。
大手引越し業者は、全国でも規模の大きな会社ですので、確かな引越し内容と安心感があります。建物の養生一つとっても、大手引越し業者はしっかり建物を保護して作業してくれます。
「大切な家財をできるだけ丁寧に運んで欲しい」「完成したばかりの新居に傷をつけたくない」という方は、建物の養生や家財の梱包をしっかりやってくれる大手引越し業者を候補に挙げておくことをおすすめします。
地域密着業者は、規模はそこまで大きくありませんが、地域に根付いたサービスをリーズナブルに提供してくれるなどの特徴があり、口コミから人気が広がる業者が多いです。
地域密着業者の中には、建物の養生をしっかりしないところもあるので、引越し内容を確認して詳しい話を聞くようにしましょう。
いずれにしても、大手を含むいくつかの引越し業者に見積りをお願いして、各社の引越し内容を比較した上で業者を決めることが大切です。
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