引越しの初期費用を安くする方法と敷金ゼロ物件の落とし穴

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引越し時にかかる初期費用は、賃貸住宅に住む場合で家賃の5~6カ月分の費用が相場と言われています。

入居時には、家賃や仲介手数料、敷金・礼金や鍵交換代などがかかり、他にも、火災保険料や駐車場を借りる方でしたら駐車料金などが初期費用としてかかります。

初期費用のことを考えると、引越しに後ろ向きになることもあるかもしれませんが、新たな生活に期待できることは色々とあると思います。

このページでは、引越しする上での不安材料となる入居時の費用についてと、初期費用を安くする方法についてまとめてみました。

入居時の費用について

まず、入居時の初期費用はどのようなものがあるか見てみましょう。

  1. 日割り家賃・前家賃
  2. 共益費(管理費)
  3. 敷金
  4. 礼金
  5. 仲介手数料
  6. 鍵交換代
  7. 火災保険料

1.日割り家賃・前家賃

入居日が月初めでない場合は、日割り家賃を支払うことになります。日割り家賃と同時に、前家賃制の場合は、入居月の翌月の家賃も契約時に支払います。ほとんどの物件が前家賃制になると思うので、日割り家賃と前家賃を合わせて1.5カ月分ほどの家賃費用を用意しておきます。

2.共益費(管理費)

共益費または管理費は、物件の共用部分にあたる電灯代や清掃費用などを管理するために必要な費用のことを言います。エレベーターのメンテナンス費用など立地条件によって共益費用が変わりますが、共益費の相場は家賃の5%~10%と言われていてます。

3.敷金

敷金は、退去時の修繕費に充てる費用や、家賃滞納があった場合に使われる保証金のようなものです。家賃1~2カ月分を担保として入居時に支払うのが一般的ですが、「入居費用をできるだけ抑えたい」という借り手が多いことから、敷金ゼロの物件も多くなってきました。

4.礼金

大家さんに「部屋を貸してくれてありがとう」といった心付けで支払うのが礼金ですが、敷金とは違って何かあった時に戻ってくるお金ではありません。慣習の名残で今も続く礼金制度ですが、借り手がつかない物件は、礼金を取らない場合が多いです。

5.仲介手数料

不動産屋に対して支払う仲介手数料は、家賃半月分から1カ月分かかるのが一般的です。駐車場を借りる場合は、大家さんが同じでも駐車場の仲介手数料をとられることが多いです。家を借りるのと駐車場を借りるのは別ものと見なされてそれぞれ支払います。

6.鍵交換代

鍵の形状によって費用は変わりますが、一般的なシリンダー錠のものでしたら、2本程度1万円~2万円で鍵交換できます。

7.火災保険料

賃貸契約する際は、火災保険に入ることが一般的です。(総合保険と呼ばれていることもあります。)任意保険ではありますが、火災保険に入らないと入居契約できない場合が多いです。名称からして火災が原因のみ補償される保険だと思いそうですが、水漏れや盗難などの被害にあった場合も補償されます。

私が入居した際に支払った費用

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私自身が入居の際にかかった費用は、上のグラフの通りです。敷金はありましたが礼金はなく、家賃は52,000円に対して共益費は1,000円でした。駐車場契約金の内訳は日割料金も含まれています。

仲介手数料は、建物の仲介手数料と駐車場の仲介手数料両方の手数料がかかりました。

入居するだけで214,770円かかり、その他にも引越し料金45,000円と家電製品等の料金がかかりました。家賃が52,000円なので、やはり家賃の5倍は引越しの初期費用でかかった計算になります。

予想外に支払った費用

私が引越した際、予想外に支払ったと感じた費用がいくつかあります。

予想外に支払ったもの 料金
部屋の防音マット 約5万円
プロパンガスのコンロ 約2万5千円
引越し料金 約4万5千円

まずは、引越してすぐに、騒音問題が起こりました。我が家は2階なのですが、1階真下に住んでいる方から、足音がうるさいとの苦情が相次いで起こり、かなり厳重な防音対策をしました。

安価なカーペットのようなものでは効果がないだろうと、1枚約5千円する厚みのある防音マットを10枚購入し、部屋全体に敷き詰めました。約5万円の出費は痛いですが、今後のことを考えると仕方ありません。

また、引越し前と後とで、ガスの種類が変わったことに気がつかず、急遽プロパンガス専用のコンロを購入したのが予想外の出費でした。

引越し前にガスの種類を確認しておくべきでしたね。都市ガスからプロパンガスに変わり、ガス料金も倍以上になった月があったのが盲点でしたが、今住んでいる物件は気に入っているので仕方ありません。

引越し料金についてですが、私には当時、相見積という概念がなく、不動産屋から勧められるがまま業者を決めてしまいました。

運び出す荷物も大型家電2つでしたので、4万5千円と聞いても安いのか高いのか分からずにそのままお願いすることになったのですが、今思えば、「もっと安く引越しをお願いできていたかもしれない」と考えてしまいます。

引越し料金には定価がなく、相見積りをすることで相場が分かります。

1社のみ見積りを取るのではなく、最低2~3社は見積りを取って引越し業者を決めることをおすすめします。

引越しの初期費用を安くするには

  • 二重家賃が発生しないように気を付ける
  • フリーレント期間が使えるか交渉してみる
  • 空き部屋期間が長い物件は、初期費用の交渉をしてみる
  • 礼金ゼロ物件を探す~敷金ゼロ物件の落とし穴~
  • 部屋の消毒料を支払わずに自分でバルサンを焚く
  • 分割払いができるか確認する
  • 相見積もりを取って引越し費用を安くする

引越しの初期費用を抑えるには主にこの7つがありますが、始めに支払う費用が少ないからといって、長い目で見た時にお得になるとは限りません。

目先の損得にとらわれずに、契約内容をしっかり確認して判断しましょう。

二重家賃が発生しないように気を付ける

賃貸住宅に住まわれている方は、解約予告期間が定められています。ほとんどの物件では、「1カ月以上前に解約の申し出をすること」などと契約書に書いてあるはずです。

解約予告期間が1カ月と決められている場合は、そこから1カ月分の家賃を支払う義務があります。これは住んでいなくても支払わなければいけないものなので、退去予告は忘れずにしましょう。

契約内容によっては、2カ月以上前に解約の申し出をしないといけない場合もあるので、賃貸借契約書等をきちんと確認することが大切です。

フリーレント期間が使えるか交渉してみる

思いもよらず良い物件に巡り合えた場合、すぐにでも引越したいけれど、解約予告期間が決まっていてもうちょっと先に期間を延ばせたら住めるのに・・・ということがよくあります。

本来は、物件は取り置きができないものですが、契約日と入居日の日にちをずらして一カ月程の家賃を免除してもらうことができます。これをフリーレント期間と言います。

フリーレント期間は、貸主側から提案される場合もありますが、話に出ないようでしたらこちらから提案してみても良いでしょう。空き部屋にするよりは、1カ月先延ばしにしてでも契約を取ったほうが良いとの考えから、フリーレント期間が利用できる場合が多いです。

空室期間が長い物件は、初期費用の交渉をしてみる

気に入った物件の空室期間が長い場合は、初期費用の交渉に応じてくれる可能性があります。

初期費用に交渉できる項目で言うと、「礼金」や「部屋の設備について」です。空室期間が長い物件は、何かしらのマイナスポイントがあるので部屋を借りる際に色々と見極めなくてはなりませんが、掘り出し物件の可能性もあります。

もし、気に入った物件が、空室期間が長くて礼金がある場合は、「礼金がなしになったら決めたい」のようなことを言うと、交渉に応じてくれる可能性があります。それと同じで、部屋にエアコンなどの設備がされていない場合は、「エアコンが付いていたら借りたい」との内容で交渉すれば、貸主が無償でエアコンを取り付けてくれることもあります。

交渉がうまくいくポイントは、何から何まで値下げを要求するのではなく、まずは礼金、それがダメなら部屋の設備と、的確に話を持ち出すことです。

交渉する礼儀として、きちんと部屋を借りる姿勢でいることが大切です。

礼金ゼロ物件を探す~敷金ゼロ物件の落とし穴~

入居時の初期費用を抑える上で一番最初に考えるのは、敷金・礼金ゼロの物件ではないでしょうか。

敷金・礼金ゼロの物件は、確かに初期費用が抑えられますが、敷金がないことよりも、礼金がない物件を探したほうが良いこともあります。

礼金は、あくまでも借主が貸主に謝礼として支払うものなので、単に入居時のハードルを下げるために打ち出しているサービスのことが多いです。

一方、敷金がゼロということは、入居時のハードルを下げるだけのものではないことが多いです。

敷金ゼロ物件の注意点を見てみましょう。

  • 入居者が集まらない物件なのでそれなりのデメリットが考えられる
  • 相場の賃料より割高に設定されている
  • 退去時の修繕費用を負担しなくてはいけない

人気のない物件にはそれなりの理由があります。

駅から物件までが遠い場合や1階部屋など、予め分かるデメリットがあれば、日当たりが悪いことや騒音問題などのように、実際に入居してみないと分からないデメリットもあります。

例えば、木造住宅は賃料が安いメリットがありますが、騒音が響きやすいデメリットがあるので入居前に色々と調べておいたほうが良いです。

また、入居時に敷金がゼロだったとしても、毎月の家賃に敷金分の費用を分割にして上乗せされる場合もあります。

家賃相場を確認して、同じような物件をいくつか内見されてもらいましょう。月々2千円の上乗せでも、2年経てば4万8千円支払っている計算になります。

退去時の修繕費用についてですが、一般的には、入居時の敷金から敷き引きされます。

しかし、敷金がゼロということは、退去時に敷金を修繕費に充てることはできません。一般的には家賃2カ月分が敷金に充てられるので、相当の費用を退去時に用意しなくてはいけません。

以上の注意点から、敷金がゼロの物件を見付けるよりは、礼金ゼロの物件を見付けるほうがリスクが少ないことが分かります。

部屋の消毒料を支払わずに自分でバルサンを焚く

物件によっては、部屋の消毒や害虫駆除に費用がかかる場合があります。部屋の消毒は任意でするものが多いので、断ることができます。

私自身、入居時の消毒を断った経験があります。始めは、消毒しておくことに越したことはないからお願いしようと思っていたのですが、消毒料が15,000円以上かかるものだったので、家族の意見を聞くことにしました。

「ゴキブリなんて出る時は出るし、消毒したければバルサンを焚けば十分」との意見に押され、消毒を断りました。初期費用に余裕があれば消毒をお願いしても良いとは思いますが、気にならなければ自分で消毒したほうが費用を抑えられます。

分割払いができるか確認する

初期費用を抑える方法としては、クレジットカード決済で分割払いができる物件を探すことを考ても良いでしょう。

分割払いをする場合は手数料がかかるので、あまり高額な初期費用は手数料も多くなります。1回で支払う金額が抑えられるのは良いのですが、無理なく支払い続けられる費用にすることが大切です。

相見積もりを取って引越し費用を安くする

引越しを業者にお願いする方は、「まぁこんなものかな」で引越し業者を決めてしまっては勿体ないです。

私自身そうでしたが、相見積りをしないで業者を決めてしまっては、料金はもちろん、サービス内容や引越しプランなどに満足できません。

自分がお願いしたい引越し内容と各社のサービス内容を照らし合わせて、最低2~3社は見積りを取って比較しましょう。

引越し前に時間がない方も多いとは思いますが、相見積りすることで、業者側が最初に提示してきた引越し料金が半額まで下がることもあります。

そのためには、良さそうな引越し業者を2、3社見付けることが必要になります。不動産屋さんや知人から紹介された引越し業者を選んでも良いですし、ネットなどを使って自分で探しても良いと思います。

業者探しや、複数社に見積り内容を伝えるのが大変な方は、引越し業者の一括見積りサイトを利用すると便利です。

引越し内容をサイトに一度登録すれば、その希望に応じた引越し業者にまとめて見積り依頼できます。良さそうな業者をいくつか自分でピックアップして連絡を取り合い、その後、最終的にお願いする業者を選ぶという段取りになります。

一括見積りサイトから見積り依頼するということは、各社、相見積りだということが分かっているので、依頼者側から無理に交渉しなくても値下げをしてくれる可能性が高いです。

私も、引越し業者の一括見積りサイトの存在を知ってから、一括見積りサイトの引越し侍を利用して、安くて満足のいく引越しを経験しました。

引越し業者の一括見積りは、業界トップクラスの引越し紹介件数を誇る引越し侍がおすすめです。

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